ジェネリック医薬品(GE)とは
先発医薬品と同一の有効成分を同一 量含み、同一経路から投与する製剤で、効能・効果、用法・用量が原則的に同一で あり、先発医薬品と同等の臨床効果・作用が得られる医薬品をいいます。(厚生労働省ホームページより)
しかし、先発医薬品とは異なる点もあります。
医療従事者にとっても患者にとっても多くのメリットもあるので、簡単に紹介します。
先発医薬品と異なることがあるポイント
- 形状(大きさ、コーティング、剤型)
- 色、添加物
- 味、におい
- 薬価
ジェネリック医薬品での医療従事者へのメリット
・薬剤刻印に製品名の表示
薬剤の刻印に先発品であればアルファベットや数字が記載されていましたが、ジェネリックは錠剤に薬剤名が記載されていることがあり、一包化されていてもどの薬が何かが分かり易いです。
・剤型が異なる
先発医薬品では簡易懸濁行っていた薬剤がOD錠の剤型へと変わり粉砕、簡易懸濁を行っていた看護師の負担が減少することがあります。
患者さんのメリット
・服用しやすくなる
添加物などは先発医薬品と異なってもいいため味やにおいをつける場合もあります。小児の薬でも同じ成分の薬でもメーカーで異なり、飲みやすさが異なります。
形状は錠剤の大きくて飲みこみにくかった錠剤が小さくなって服用しやすくなっているものや、錠剤がOD錠(口腔内崩壊錠)になり飲みこみやすくなったものなどがあります。
・お薬代が安くなる
だいたい3割からお薬によれば5割も安くなります。多くの薬を服用している方では大きな差が出てきます。
オーソドライズジェネリック(AG)とは
- 先発医薬品メーカーが認定し、先発医薬品と同一の原薬・添加物・製造方法等で製造されたジェネリック医薬品
または
- 先発医薬品メーカーから特許実施の許諾を得て、他のジェネリック医薬品に先行して販売することのできるジェネリック医薬品
また、ジェネリック医薬品(後発医薬品)に分類され、薬価算定上も後発医薬品として算定されます。
GEとAGの比較表
先発医薬品との比較 | オーソライズドジェネリック(AG) | 一般的なジェネリック(GE) |
有効成分 | 同一 | 同一 |
添加物 | 同一 | 異なる場合あり |
製造方法 | 同一 | 異なる場合あり |
効能・効果 | 同一※1 (再審査対象の適応症は除く) | 同一※1 (再審査・用途特許対象の適応症は除く) |
外観 | 刻印コードが異なる | 色・大きさも異なる場合あり |
薬価 | 先発医薬品に比べて安価 | 先発医薬品に比べて安い。AGと比べて同額か安価 |
発売日 | 特許切れの半年前から販売可能 | 特許切れから販売可能 |
※1効能・効果について・・基本的には先発医薬品と同一であるが、再審査(新薬承認後の数年後に行われる有効性・安全性についての審査)によって認められた効能・効果については異なる場合があります。
患者がいくら安くてもジェネリック医薬品を使いたくない理由
平成29年の中央社会保険協議会が行ったアンケート調査では
「ジェネリック医薬品の効き目や副作用に不安があるから」が72.6%で最も多く、次いで「使いなれたものがいいから」が37.2%との事でした。
もし、ジェネリック医薬品を服用したくない場合は薬局でも病院でもその旨を伝えれば、先発品で処方してくれるはずなので、いつでも仰って下さい。
まとめ
ジェネリック医薬品の割合で施設基準も変わってきて、加算算定に大きく関わってきます。
ジェネリック医薬品もどんどん増えてきています。
その他にもジェネリック医薬品の特徴はたくさんあります。興味がある方は厚生労働省のホームページを参考にしてみて下さい。
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